アーカイブ 2007年 6月



在宅医療は民俗学だ

2007年 6月 30日

そのうち、みなさんの元に配られる新聞の原稿です。

お盆で、おめでとうございます。

お盆で、おめでとうございます。おかしな、挨拶だと思われるでしょうね。つくば市のある地域では、お盆に際して、こういった挨拶が交わされます。訪問診療をしておりますと、同じ、茨城でも、地域ごとに独特の風習や民話、伝説、しきたりがあることに驚きます。私は、時々、真面目に地域医療というものは、民俗学の上に成立するものだと話すことがります。

 学生の頃に、柳田国男の「遠野物語」を読んで、岩手の遠野を訪れたことがあります。民話の宝庫と言われていますが、茨城も負けず劣らず、キツネの恩返し、河童や「だいだらぼっち」の伝説があります。牛久沼の集落には、小川芋銭や、住井すゑと交流していた方が、私の患者さんにも存在しています。

 先日、初めて聞いた話なのですが、茨城西部、守谷、坂東には成田山に、未だに御参りにでかけない地区があるそうです。それは、成田山の由来が将門に対して出兵する朝廷側の門勢の士気を鼓舞するために祈祷を行った場所であり、この地区の民衆にとって義民である将門を偲んでのことなのだそうです。また、地名の由来が将門に関するものも驚くほど多くあります。こういった話を聞けるのも、今百歳近い長老たちの口を通してです。

 私も40歳を超えて、興味の対象が少しづつ変わってきました。古い民家、蔵、骨董、患者さん宅に置かれている、民具や動かないどころか、針もなくなった古い柱時計。実に、いい味わいがあり、診察を忘れて眺めていることがあります。物の本には、こう書かれています。骨董とは、いにしえの人との対話である。そこには古ければふるいほど、その存在は大きいと書かれていましたが、私の場合は、逆に昭和、大正、明治のほうがイメージが湧きやすいので好きです。

 患者さんの診察、たまに外来で若い人も診ますが、普段の往診で診させていただく長老のほうが、存在が大きいなと感じるのも、根底にある理由は同じなのかと思います。背負ってきたものが、我々の比ではないのです。いつも、思います、自分が、あの年まで生きたとしても、ああはなれないなと。


エンバーミング

2007年 6月 29日

最近、患者さんの口から出た言葉。Golgo_1

エンバーミング(embalming)

正直、忘れていた単語でもあり、

言葉の意味と言うか内容は、

実はよく、知らなかった。

先月のゴルゴ13で

この話題が材料になっていたので

かろうじて、思い出したぐらい。

一件は、患者さんの口から、「私が死んだら、エンバーミングをしてくれますか?」

もう一件は、「息子が、エンバーミングの会社に勤めているので、是非、私の亡骸は

        息子に任せたい。」

ちなみに、エンバーミングとは、wikiによると

エンバーミング(embalming)の明確な定義はないが、欧米では遺体を消毒、保存処理を施し、また、必要に応じて修復し、長期保存を可能にしようとする技法とされている。日本語では遺体衛生保全と翻訳されている。また、現在でも土葬の風習が多い欧米では、遺体からの感染症まん延を防止するという目的も含まれている。

現代のエンバーミングは、具体的には以下の方法で行われている。

  1. 全身の消毒処理、及び洗浄を行う。
  2. 遺体の表情を整え、必要に応じて髭を剃るなどの処理を行う。
  3. 遺体に少切開(主に頸部など)を施し、動脈より体内に防腐剤を注入。同時に静脈より血液を排出する。
  4. 腹部に約1cmの穴を開け、そこから鋼管を刺し胸腔・腹腔部に残った体液や、腐敗を起こしやすい消化器官内の残存物を吸引し除去する。また同時にそれらの部分にも防腐剤を注入する。
  5. 切開を施した部位を縫合し、事故などで損傷箇所がある場合はその部分の修復も行う。この時、切開を行った部分にはテープ等を貼り目立たなくする。
  6. 再度全身・毛髪を洗浄し、遺族より依頼のあった衣装を着せ、表情を整え直した上で納棺する。

上記の処理を行われた遺体は注入される薬剤の濃度や量により2週間程度は常温での保存が可能になる。もちろんこれ以上に徹底した処理を行えば保存可能期間を更に延ばすことが可能となるだけでなく、防腐剤の交換など、

定期的なメンテナンスを行えば、Leninbody

半永久的な保存も可能になる

(実際、ロシア革命の指導者として知られる

ウラジーミル・レーニンの遺体は、

現在でもモスクワのレーニン廟で

生前の姿のまま保存展示されている)。

また、それ以外にも遺体に美容を施すことにより、あたかも故人が生きて眠っているかのような安らかな容姿を演出することによって遺族の心を慰めるのもエンバーマーの重要な技術とされている。

実際、葬儀会社の料金表に、これが提示されている場合もあると思う。

私の経験では、海外で事故死してしまった方を飛行機で戻す際に

この術を施したと聞いているが、意外と身近に、あるのかもしれない。


2007年 6月 28日

リンク: ITmedia News:「ネット・ゲーム中毒を精神障害に分類」――米学会が推奨.

AMAは最近公表した報告書の中で、ビデオゲームの過度の利用には、ほかの嗜癖障害に似た社会的機能障害・混乱のパターンが見られること、依存症状が未成年にも起こり得ること、対象への没頭、家庭生活や学校生活の崩壊が起きることを指摘している。

 このことから、同学会は「インターネット/ビデオゲーム中毒」を「精神障害の診断と統計マニュアル(DSM)IV」の次の改訂版に正式な診断名として含めることを「強く推奨」している。ゲーム中毒は、このマニュアルに掲載されている症状の中では「病的賭博」と最も行動パターンが似ているという。

 以前より、前頭葉の発達に障害があるなどと言われながらも、野放しになっていた、

この種類のゲーム。一気に、DSM IVに登場するまでになった。DSMは、精神疾患の基本と言うか、六法全書のようなもの。

日本では、この手の産業が、盛んなだけに一気に叩くわけにはいかないだろう。

私は、ゲームが苦手、大嫌いなので、この分類には入らないと思っていたが、

思わぬ落とし穴があった。

この病名が診断されるかも知れない。

インターネット依存症(インターネットいぞんしょう)、インターネット中毒(インターネットちゅうどく)は、1997年にイヴァン・ゴールドバーグによって理論づけられた障害である。賭博依存症(en:Compulsive gambling) と比較することで、DSM-IVで診断される。

すでに病んでいる。