アーカイブ 2007年 1月



パリの茨城県人会の皆様へ

2007年 1月 31日

「街角で買った焼き栗をポケットに入れて指先を暖めながら歩いている貴女、

    マロニエの葉はすっかり落ちて、パリはもう枯葉色・・・・ 。

パリのカフェでこの手紙を書いてます。
  色づいたマロニエの木立を歩くと、あなたのことを思い出します・・・。」

こんな、細川俊之のナレーションが聞こえてきそうな、甘い囁きにのったコメントを頂きました。

Amaisasayaki_4

パリからメッセージが届きました。とても面白いブログでフランス人にも読ませたいので、たまにはフランス語でも発信して下さいとのことです。

パリには意外に茨城県人が多く、筑波大出身で会社を興している人もいるそうです。今度、茨城県人会を催すことになったので、先生のブログを宣伝してくれるとのこと。

それと、これも先生に朗報ですが、フランスでは男同士でも結婚できるそうですよ! 

なんとパリ市長が、自身の結婚を公表したそうです。

Homooda パリに、そのうち行かなくてはなりませんね。


ミッシングリンク

2007年 1月 30日

往診から帰り、午後7時、ほっと一息ついていたところ、突然の電話。

ある病院の、よく、患者さんを紹介していただく先生で、去年の8月に紹介した患者さんに、私がまだ、往診を開始していないとのお怒りの電話が病院にあったらしい。

記憶に残っていないので、事務所に戻り、調べると、

データベースに、その病院の医療連携室から、依頼があったが、その後、連絡なく、

立ち消えになった案件のようだ。

うちのスタッフも、病院の女性の声で、うちのクリニック側が問題が無ければ、

患者さん、御家族と話を進めるという所で、止まっている。

実は、年に数件、こういうことがあり、例えば退院の準備を進めているうちに

患者さんが、御臨終になってしまう場合や、結局、退院をあきらめた場合などがある。

しかし、こちらから、例の件はどうなったかと、わざわざ問い合わせるのも失礼かと

連絡を永遠に待つ事になる。

今回も主治医と話すと、確かに院内の連携室に、PIRANOのクリニックに

紹介状をFAXし、話を進めるようにと頼んだ記憶がある。

つまり、どこかで、流れが止まってしまっているのだ。

紹介状というか、住所もわからなくては、こちらも動きようがないわけで。

普段、一生懸命、作業を進行する連携室ゆえに、非を咎める気にもならないが。

話は変わるが、以前、こんな事もあった。

別の病院で、ここは病棟の婦長さんが、よく、直接電話で話を持ちかけてくれるのだが、

その時も、その後連絡がないので、放置されたままになっていた。

この婦長さんは、私が研修医の時の婦長さんなので、私も頭が上がらない。

「退院して一週間も経つのに、まだ、診察に行かないのか?」

と問い合わせがあったが、うちには退院した連絡も、紹介状もなく、当然、動いていない。

この場合は、連携室に紹介状が眠ったままになっていた。

この時から、この時から、看護サイドからの提案で、病棟と直接、やり取りをするようになった。

つまり、手続きが複雑になり、間に人や、スタッフが、何人も入ると、結果として事故が起きやすいのだという教訓が、ここに出てくる。

例えば、インターネットのネットショッピングサイトは、いかに客に、マウスをクリックする回数を少なくすることによって、商品を購入させるかを考えている。

クリック数が多い、つまり、商品の購入にいたる過程が複雑になれば、客は途中で嫌気をおこして、あきらめてしまう。

最善は、ワンクリック、シンプルにだ。

ワンクリック詐欺も、まさにここを狙ってくるわけで。

今、現在、地域の医療システムの構築を、行おうとする動きがあるが、

是非、単純なものを作っていただきたい。

さらに、付け加えると、ある病院は外部からの検査依頼、紹介状を、その病院のHPから、依頼書をダウンロードして、書き込まないと、受け付けない。

受付の方が、かなり高圧的で、「うちは、それ以外を認めない。」と息巻く。

これも、いかがなものだろうか?

極論は、思想の問題で、ユーザーフレンドリー、そう客に優しくないシステムは

やがて、存在する意味をなくし、消えてゆくのだ。


ホームの部屋 バーに

2007年 1月 29日

リンク: ホームの部屋 バーに : ケアノート : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

娯楽見つけ落ち着く

 心不全で入院した父(アンリ・ガイヤールさん=92歳=)は病院三つを経て昨年5月に退院し、自宅で母(洋画家の江見絹子さん=83歳=)と私との3人暮らしに戻りました。

 父はベッド近くのポータブルトイレまで歩くのも危ない状態。神経質な母は他人が家に入るのを好まないのですが、妥協してもらって、日替わりでデイサービスと訪問介護を受けることにしました。

 父は要介護4。デイサービスだけで介護保険で使える限度額を超えてしまって、ヘルパーさんの依頼は自費でした。

 それより、ヘルパーさんが来ると、母の神経がまいってくる。父も私もヘルパーさんも疲れきって、だれかが倒れるのは時間の問題でした。

 そこで、民間の有料老人ホームを探しました。ケアマネジャー、病院、知人に尋ね、ネットでも調べ、私自身見学に行きました。

 いい所が見つかって、最初に1週間のショートステイ(短期入所)をしましたが、父は「自宅に戻る」。

 本人の意思に沿わないで入居しても、後から不満が出てきます。そこで父の気持ちを尊重して自宅に戻りました。再度自宅での生活が危うくなったところで、なぜ、ホームが嫌なのか父に聞いてみたら、「娯楽がない」。

 確かに老人ホームの娯楽といえば、折り紙や散歩が一般的。大人には物足りないかもしれません。原因がわかれば対処の仕様はあります。

 そこで、逆転の発想をして、「お父さんの部屋をバーにしようか。バーのマスターになったらいいじゃない」というと、喜んじゃって。

 ホームに聞いたら、病院じゃないからお酒は禁止していないという。じゃあ、というので、部屋をにぎやかに飾り付け、スーパーでお酒20本をまとめ買いしました。ウオツカ、シャンパン、テキーラ。船乗りだった父はラムが好き。父のラムはフツーのもの、私が飲むためのアイリッシュウイスキーはちゃっかり高いのを張り込んじゃいました。

 壁にはダーツを取り付け、ダーツバーにしました。これが役にたつんです。父がぶうたら言い出したら、私は的に向けて矢を投げる。気合に押されて父は黙ります。

 昨年6月、自宅にほど近いこの有料老人ホームに入居し、父もようやく落ち着きました。もう酒瓶も自分では持てませんが、館長さんが時々一緒に飲んでくれます。

 父を説得して、バーのマスターにしたことは私の生涯で最高の仕事だと思っています。(作家)

(2007年1月25日  読売新聞)Anna
荻野アンナさんが、読売新聞のケアノートに連載しているものです。
高齢者にとって居心地のいい環境とは何だろうか?
と時々、考えます。
どこの施設も似たような仕様になっており、最近は、アートセラピーを
謳い、壁に絵画を、庭には彫刻を並べて自慢する。
しかし、絵画に興味のない人間が、それを見て喜ぶだろうか?
十人十色、居心地のいい環境は異なるでしょう。
娯楽も、折り紙じゃ嫌だ、映画が見たい、音楽を大音量で聴きたいなどがあると思います。
私も、管理されるのは嫌いだから、起床時間、就寝時間も自由にしてほしいと思う。
意外と、施設に対する不満は、こんなところにあるのかもしれません。